ブラック企業批判をするほど、ブラックな将来!?

ブラック企業批判をするほど、ブラックな将来!?

2016.01.28

永田 王道

永田 王道

早稲田大学法学部4年

“あのワード”のルーツはどこに…

「ブラック企業」、「格差是正」などなど、どちらかというと、
「金持ちは許さないぞ!」的な、経済ワードのルーツには何があるのかを見てみると・・・

“マルクス経済学”はキーワードかなと思います。

マルクス経済学を全部、論じることはできませんが、少なくとも、おかしいなと直感的に思ったことが2つあります。

その1~労働の価値は、誰がやっても同じ?(労働価値説)

まず、「おかしいでしょ!」と思うのは、「労働価値説」です。
ざっくりいうと、「同じ単位時間行った労働は、どんな人でも同じ結果を生み出す」ということです。

マルクス経済学ができた時代は、19世紀。
主に、炭鉱という単純労働をモデルにしての考え方です。

単純労働なら、誰がやっても大きな差は出にくいかもしれませんが、今は、色々な仕事があります。
そして、仕事の段取りとか、営業力とか、やっぱり人によって違いますよね?
アルバイトでも、熟練度によって時給が上がります。

だから、誰がやっても同じだから、「給料に差ができるのはおかしいんだ!」というのも、
やり過ぎちゃダメかなと思います。

その2~貯金はダメってこと?(私有財産制の廃止)

次に、「私有財産制を廃止する」ということです。
簡単にいうと、「全部みんなのものだから、貯金したらダメ!」ということです。

「人々は格差がなく、結果において平等だと幸福になる」という考え方に基づいています。

「楽でいいじゃん!」という意見もあるかもしれませんが、「努力しよう!」とか、「頑張ろう!」って気持ちは薄らぐかなと思います

格差がむしろ開いてしまう、結果平等の矛盾。

みんなが平等な社会」を目指す考え方に、共産主義がありますが。
共産主義国の最大の矛盾は、汚職がめちゃくちゃ増えるということです。

ソ連という国は、経済の低迷が原因で崩壊しました。
中国でも汚職が蔓延していて、格差がありえないくらい開いています。

みんなが平等を目指しているのに、どうしてこうなるんでしょうか…
「努力や改善しても意味がない」・「一部の人だけで物の価格を決める」というのは、結局、人間のモラルを低下させてしまい、最終的には、国自体が傾くことにつながりそうです。

そう考えると、明治維新以降の日本の発展に大きな影響を与えた、イギリス人のサミュエル・スマイルズが書いた『自助論』にもあるように、「自助努力の精神」は、凄く大事なのだと思います。

ブラック企業批判をするほど、ブラックな将来!?

ハーブ・エッカーは、著書『ミリオネア・マインド』の中で、「お金持ちは、サービス精神・慈悲の心に満ちた人が多い。一方、労働者は自分の権利ばかり主張して、努力することや他の人のことを考えることを怠っている人が多い。」という主旨のことを語っています。

もちろん、全部がそうとは言い切れないと思います。

ただ、売上が上がっていないけど、ブラック企業批判をして給料を上げる。
でも、その結果、会社が潰れて仕事そのものがなくなる可能性だってありえます。

ブラック企業批判をして、会社が倒産したら、その先に待ち受けているのは、ブラックな将来です。

めちゃくちゃビターです。

お金持ちは悪で、労働者は善」という考え方を全部押し通すと、「結局、誰も豊かにならない」―。
むしろ、「みんなが貧しくなる」という“ダークサイドな結果”になりかねません。

「金持ちは許さないぞ!」的な、経済ワードのルーツにある“マルクス経済学”には要注意です。

クレジット – Stefano Buttafoco / Shutterstock.com