財政問題(年金編)

中学生・高校生にも伝えたい!日本の“財政問題”(年金・社会保障編)

2016.02.06

高松 大也

高松 大也

大学1年生

ニュースや新聞、ネットでは、「日本の財政赤字は深刻な状況である!」「赤字を回復するためには、増税しかない!」このような話題であふれかえっています。

 

どうして日本は財政赤字なのでしょうか?

まず、財政とはざっくりいうと、政府のお金のやりくりのことです。

「財政赤字」ということは、政府が集めたお金よりも、使うお金の方が多く、借金をして政治を行っている状態です。

 

世界中で頭を悩ます、増え続ける年金・社会保障費

政府の歳出(政府が使うお金)が大きくなっている原因は、年金をはじめとする社会保障費をたくさん支払う必要があることです。

高齢化が進んで、年金を受け取る側の人数が増えています。
年金をはじめとする社会保障費の増加は、日本だけではなく、他の先進国も頭を悩ませています。

もちろん、歳出が多くてもそれ以上の税収があれば何も問題はないのですが、近年では税収は歳出の半分前後の税収しかありません。

足りない分はどうしているかというと、国債を発行します。
そして、銀行などの金融機関が国債を買うことで、政府はお金を工面しています。

国債を発行して、足りない分を工面することが“当たり前のこと”になった結果、政府の借金が1000兆円にまで達しているわけです。

 

“入る”を増やす?“出る”を減らす?

では、どうすれば解決するのでしょうか?

解決のアプローチとしては、2つあります。
アプローチ1:“入る”を増やす(税収を増やして、かさばる年金支払いに対応する)
アプローチ2:“出る”を減らす(年金の給付をトータルで減らす何らかの工夫)

 

今、解決策だと思われている“あの改革”

今、政府が採ろうとしている政策は、「“入る”を増やす」(税収を増やして、かさばる年金支払いに対応する)アプローチを重視しています。

ただ・・・本当に“入る”が増えるのかが問題です。

政府は、税収を増やすために、消費税を増税するというツールを使っています。

これを、「税と社会保障の一体改革」といいます。

どんな改革かというと、ざっくりいうと2つのステップです。
ステップ1:消費税を増税する(“入る”が増える?)
ステップ2:社会保障(年金や生活保護)に関する給付システムはできるだけ変えない(“出る”は変えない)

 

「税と社会保障の一体改革」の問題点

しかし、この試みには大きな問題があります。
消費税を増税すると、景気が冷え込み、長い目で見ると税収が増えないということです。

<消費税の増税による“負のスパイラル”>

スパイラルのはじまり:消費税を増税する
景気が悪くなる
企業の業績が悪化する
企業は、新しい事業や工場の建設を控える
リストラがはじまる・新卒採用枠も減る
お給料が下がる
買物を控える
もっと、景気が悪くなる
・・・

 

これじゃ成功しないでしょ?

こう考えてみると・・・
「税と社会保障の一体改革」は成功しないですよね。

要するに“入る”お金は増えないけど、“出る”お金は増え続けるので・・・

今、働いている現役世代の国民からの保険料で、高齢者世代を支えています。
これを賦課方式(ふかほうしき)といいます。

ただ、現役世代の仕事が少なくなってしまえば、高齢者世代を支えることは、そもそもできません。
誰も働かなくなったら、生きていくことはできません。

この「税と社会保障の一体改革」は、幻想にすぎないのです。

 

キーワードは、“生涯現役”と“家族のきずな”

したがって、新しいアプローチが必要だと思います。

  • 意欲があればいつまでも働くことのできる“生涯現役”な社会、
  • できる限り各人が働いているうちに責任を持って資産形成をする、
  • “家族のきずな”を深めて同居しやすくなるように、相続税などの税制を改革するなど・・・

 
国に頼らずに、自分の責任で生きていける社会を目指す必要があるのではないでしょうか。
これは不可能ではなく、年金が出る前の日本では実際に行われていたことです。

年金をはじめとする社会保障費に対応するには、“生涯現役”と“家族のきずな”というキーワードから、解決の糸口を見つけだすべきではないでしょうか。

 

素朴な疑問。年金ってこのままで大丈夫?
http://truthyouth.jp/2016/33/
参考 – truthyouth.jp