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皇室制度のあり方について思うこと

2017.07.09

後藤 正大

後藤 正大

大学で使っている憲法の教科書(芦部信喜(2015)「憲法 第六版」岩波書店)に、興味深い記述があった。

「明治憲法においては、天皇の地位は天照大神の意思、つまり神勅に基づくとされていたのに対して、日本国憲法においては、天皇の地位は『主権の存する日本国民の総意に基く』ものとされる。したがって、天皇制は絶対的なもの、不可変更的なものではなく、国民の総意により可変的なものとなった。」

つまり、現行憲法下では、「天皇制は廃止すべき」が国民の総意になれば、天皇というご存在が無くなる可能性があるということだ。


もちろん今は、「皇室制度なんて必要ない」という意見が総意にはなりえないとは思うが、数十年後ではどうだろうか。

僕は現在大学生だが、天皇に関して学校で学んだことと言えば、日本の象徴であること、国事行為を行うこと、戦前の憲法では主権者であったことくらいで、「なぜ天皇は存在すべきなのか」という問いに答えるものはない。

このような教育を受けた人達がほとんどになった時、「国民は貧しい思いをしているのに、皇室にはこんなに金がかかっている」と政治家やコメンテーターが主張しだしたら世論はどうなるだろうか。


そもそも天皇とは、憲法で定められた国事行為を行うから尊いのではないし、全国を巡幸なさるから尊いのではない。

天照大神の肉体子孫であり、日本神道の祭祀王、神官の長であり、日本人の精神的、宗教的支柱であるから尊いのだ。

マスコミや時の政府によって立場がぐらつくような、そんなご存在ではないはずだ。

先日、天皇陛下の退位に関する特例法が成立したが、なぜ天皇や皇室は存在すべきなのか、今こそ、国民や、その代表者である政治家は再認識するべき時なのではないか。

このままでは、日本の礎とも言えるご存在がその地位を失う日も、そう遠くないかもしれない。


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